デジタル遺産の何が問題なの?

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デジタル遺産の問題点

この記事にたどり着いたみなさんは「デジタル遺産」「デジタル遺品」について、少なからぬ不安をお持ちですよね。

この記事では、金銭的価値のある「デジタル遺産」に絞って、実際にどういう点が問題になるのかを整理してみます (想い出に関わる「デジタル遺品」については、後日あらためて記事にしたいと思います)。

不適切な遺産分割

人が死亡して相続が開始されたら、遺産の洗い出しを行った上で相続人の間で遺産分割方法を話し合うことになります。

ところが「デジタル遺産」を全てを見つけ出すのは非常に困難なので、どうしても遺産分割対象から漏れてしまいがちです。

遺産分割が完了した後で、例えばネット証券などに多額の金融資産を保有していることが発覚したとしたら、相続人の間で揉める材料となってしまいますね。遺産分割協議をやり直すこともあり得ます。

遺産分割が適切に行えないこと、これが一つ目の問題です。

相続税の追徴

遺産分割が完了した後で資産が見つかった際に、誰が受け取るかが首尾良く決まったとしても、その人には相続税が追加で課されるかもしれません。

後から追加の相続税がかかってしまうこと、これが二つ目の問題です。

負債の取立て

プラスの資産ならまだ良いのですが、サブスクリプションと呼ばれる定期的な支払い契約を見落としていると、忘れた頃にまとまった額の請求が届くことがあり得ます。

あるいは、株やFX(外国為替取引)の証拠金取引では、実際の手持ち資金以上の損害が発生することもあるため、こちらも後日に追加徴収の請求があるかもしれません。

相続人は、プラスの財産だけでなく借金などのマイナスの財産も相続することになるのです。あらかじめ大きな負債があることがわかっていれば、相続発生を知ってから3ヶ月以内に限定承認を申し出る方法もありますが、後から見つかった場合には適用できません。

こういった場合にも支払いの負担方法を遺族間で取り決める必要があり、やはり揉めることが予想されます。

後から予期せぬ負債を負わなければならないこと、これが三つ目の問題です。

まとめ

デジタル遺産の相続には、金銭面に関わるもので大きく3つの問題が考えられます。

  • 不適切な遺産分割 … 遺産が見つけにくい
  • 相続税の追徴 … 思わぬ財産が隠されている
  • 負債の取立て … 思わぬ負債が隠されている

さて、次に考えることは対処方法があるかどうかですね。

デジタル遺産を遺す側の対策受け取る側の対策に分けて、別の記事で紹介してゆきますね。

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